東欧へ?魅惑のお惣菜旅行 ~ Yummy Market ~

おおお、新年になってもう半月が経とうとしている。相変わらずの厳しい真冬の天候と多忙な日々が続いていて、近況を書こうにも「寒い」と「忙しい」しか出てこない!

こんな時は頭の気分転換も兼ねて、過去のワクワク体験からのエントリを。タイトルに「旅行」とつけたけど、あくまでもトロントに居ながらの擬似旅行ネ!

トロントは多民族からなる街なので、世界のいろんな味が楽しめるのが魅力の一つ。それには、レストランで代表的な料理を食べるより、庶民的・家庭的な料理を試した方がずっと面白い。

そういう時の私のお気にいりの場所のひとつが、ある東欧・ロシア系のスーパー・マーケット「Yummy Market」(ヤミー・マーケット)

ベリーの入った丸ごと焼きりんご。1個99セントって安い!

英語で「Yummy(ヤミー)」とは「美味しい」のカジュアルな表現だけど、日本語で「ヤミー・マーケット」って言うと、闇市(やみイチ)みたい(笑)

直訳でYummy Market = 美味しい市場って超安易な名前だけど、実はすごいバラエティさをもった、魅惑のお店なのだ。

何が魅惑って、100種類はゆうに超えているここのお惣菜!すべてフレッシュで計り売り!そしてお値段もリーズナブル!



ロシア・東欧と言っても、南北のシベリア地方と中央アジアでは気候風土が全く違うし、東西に見てもヨーロッパ寄りとアジア寄りではまた違う。しかしいずれも日本や北米とは食材の組合せや調理方法が違っているからどれを見ても面白い。そして初めて食べるにしてはどれも美味しい。

レシピが違うとはいえ、普段家で食べるおかずだから、ごくフツーの高くない食材を使ったものばかり。だから一見馴染みのない味の組合せでも、食材は特別じゃないから食べていても疲れず、すぐに美味しいと感じることができるのだと思う。

例えば、、、下の写真は、パウンドケーキの上になめこ⁉がのっているように見えるが、、?


実はベジタリアン向けのレイヤード・べジサラダ。下の白い部分は菊芋か大根。(食べても判断できず、、)真ん中がマッシュルームと人参で上が卵とパセリとなめこに似たキノコ。何でもない材料だけど新しさ満載、そしてレイヤーになった色のコントラストが綺麗。


普段の食材ということは、すぐ真似できる、とも言える。事実、ホント真似して作りたくなるよ!

私が「緑玉(みどりだま)」と呼ぶ、グルジアのほうれん草とナッツのおかず。これもベジタリアンOK。上の赤いのはザクロ。

お客さんはロシア・東欧系がほとんどで、知らない言語が飛び交うが、そのエリア出身の人たちが買いに来るってことは、並んだおかずたちがauthentic(オーセンティック=正真正銘の、オリジナルの)ってことだよね。

お惣菜コーナーでは、番号札を引いて待つのだけれど、一度平日夕方に寄ったら、仕事帰りのお客で20人待ちくらいだった。それだけ人気ということだ!

ひとつこの店の不思議は、東欧系でありながら、なぜか東~南アジアから韓国モノだけがお惣菜セレクションに混ざっていること。

東アジア代表?コリアン・パンケーキ。

そのエリアからセレクトするなら、インドとか日本のおかず、何よりも世界を席巻するチャイニーズの何かが選ばれても良さそうだが、なぜかキムチ系お惣菜が充実。キムチ系は保存効くし馴染みの美味しさだから嬉しいけど!
 
韓国系お惣菜が多種類。

肉・魚・野菜とパイ生地のコンビネーションも多し。パイ生地を使ったおかずは、日本の食卓ではほとんどでないから見るのが面白い。

ギョーザの具のようなキャベツみっちりのパイ

魚のほぐし身ががっつり入ったパイ

キッシュだけでも数種類。焼き立てが登場するから美味しそう~。

生地を揚げたピロシキやサモサの類も、おかず系と甘いフルーツ系のどちらもある。クレープ生地の食品も然り。クレープと牛レバーの組合せなんか、結構イケる。

粉ものもバラエティがすごい。

ウズベキスタンのサモサ。中はバタースクワッシュ。
 
リコッタチーズとラズベリーのショートブレッド

肉やチーズの種類もすごく豊富でビックリだけど、和食が恋しい私には魚介類も多くて嬉しい。ただし、サーモンやニシン、キャビアといった北の海ならではのラインナップ。

お肉コーナーも種類が豊富!

チーズだけでも相当なスペースの使いよう。ソフト・ハード共に多種。

わーい、魚にイクラ!

さすがキャビアは別格の扱い

新鮮なイクラが結構リーズナブルだったり、ワカザキのフライやニシンのマリネなんてお惣菜があると、日本の新鮮な刺身が手に入らなくても結構満足。



我々のハートをくすぐる鮭カマのくん製

ロシアや周辺の寒い国では保存食も普段の食事の一部。薫製製品はもちろん、ピクルス(漬物)の種類も多し。奥からカリフラワー、スイカ、リンゴ。


しかも魚や野菜はどどーんとそのまま大胆に漬けられている。左のトマトはあっさり塩味。右の漬け汁が白濁したものは乳酸菌たっぷりありそう!




キャベツは1個丸ごと!(たぶん酢漬け)

魚はこれどうやって食べるんだろう?漬けたこのまま食べるのか、この状態から料理するのか?押し寿司なんて作るのにいいかも?



その他、お菓子やチョコレートやパンやスパイス類、缶詰類なんかもパッケージからしてヨーロッパものだから、ホント、旅行に来たみたいで楽しい。


なぞのキノコ、、、チョコ?

中東系食材もオーガニックもある程度置いてあるし、Kosher(コーシャー:ユダヤ教の食事規定に従った食品)もあるという幅も、多様性のある街ならでは。

びろーんと一辺が長い「エルサレム・ベーグル」

そんなわけで、一般スーパーへは、普段必要な食材を買いに行くというだけだけど、このYummy Marketへ行くことは、私にとってはアミューズメントパークに行くような、はたまた東欧に小旅行するような、ひとつのエンターテイメントになっている。

さてさて、去年から続いている激務のせいでブログどころか洗濯だの身の回りのケアすらも滞っている状態だが、もう1,2週間でスローダウンしそう。そしたらすぐさまYummy Marketに行くぞおおおお。 


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