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7月, 2017の投稿を表示しています

NYの人気ファーム『Stone Barns』の農場&野草ツアー

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2 年前に ニューヨーク へ行った時の体験談になるが、まさに 7 月の今頃だったので、ちょうどいいやとばかりにここに書き残しておこう。 ニューヨーク市内から 1 時間ほど北上した Tarry Town という町の北東に、 Stone Barns   ( ストーン・バーンズ)というよくオーガナイズされた農場がある。 このエリアは、かのロックフェラー財閥所有の土地が多いが、その農場も、元々はロックフェラー家の一人の奥さんが牧畜を始めた場所。彼女が亡くなった時のメモリアルとして、改めて開かれたのが、このStone Barns Center for Food & Agriculture。 サステナブル農業、ローカルフード、地域密着をうたった開かれたファームで、 NPO の形態を取っている。農業や食材に関連した教育プログラムも豊富。 ここの質のいい食材を使ったレストラン「 Blue Hill 」(マンハッタン&この農場内にあり)が有名なので、それで知っている人も多かろう。 レストランBlue Hillへ続く入口。 食材が良いだけに値段もそれなり、、! 私は農業、エコ、 NPO 運営の見地から興味があって、 NY 在住時からずっと見学に行きたかったが、結局行けないままだった。 何年も経って、カナダに移ってからようやく実現。 この農場では毎週のように何かしらのイベントやワークショップが行われているが、私が参加したのはファーム見学と Foraging のツアー。 Forage (ファリッジ)は直訳すると「食糧探し」。つまり、山や森の中で野草やキノコ、木の実などの自然の食材を採集する行為。 では、写真とともにまずは農場ツアーに出発! ※ネタバレあり。これから行きたい人はここでストップしてね! まずは広大な畑へ。ちょっとしたアップダウンがいい風景を作っている。 農場の土地全体は 80 エーカーだそうだが、、、北米に何年いても「エーカー」という単位ではピンと来ない。田んぼの近くで育った私には「反(たん)」で言ってくれないと! あとで換算して 80 エーカーは約 328 反とわかり、ようやく広さのイメージがつかめた。(笑) さて、さまざまな野菜やハーブ

あなたのいる右側

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もうおととしのことになるが、カナダから日本に帰った時に、不思議な体験をしたことがある。 最初はある夜だった。私が実家のお風呂の湯船につかった時、浴槽の右側―ちょうど私の右足の横あたりに何か「気配」を感じた。 そして、同じ日の夜、今度はベッドに入って寝る瞬間、また右側の足元に物体 らしきもの を感じた。しかも、 「あれっ、この感覚、知ってるぞ」 という、馴染みさえあった。 別な日には、私が立って歩いている時、やっぱり右側の膝あたりに、塊のようなものが動く気がした。 私はやっと気づいた。 ロウニンだ。 *** カナダの家に犬のロウニン(浪人)が来て以来、私はほとんどずっと彼と一緒にいる。私が不在のときでも、誰かしらはロウニンと一緒にいるから、彼はこれまで家で一人になったことがない。 だから一人になるのが異常に不安なのか、私が家にいる間は、私が移動するたびについてきてしまう。 ホームオフィスで仕事中は私のデスクの横に。私がキッチンやトイレに行く時は随行。時にはバスルームに一緒に入って来て便器の真ん前で待つことも。まるで家庭内ストーカー!? いつでも横に。 同じ家の中に私が居るのは音でもわかるはずだし、ガラス戸越しなら目でも確認できる。でもダメ。とにかく、 自分の意志によってくっつけるくらいの「すぐそば」 でないとダメらしい。 遮ってドアを閉めたり、ガーデニング作業中に近くにつないでおいても、近寄れない状態とわかると「開けろ!」「これを解け!」とばかりに吠えたり、鎖をかみ切ろうとしたり。 この距離ではもう離れすぎ(笑)吠えるロウニン。 きっと、彼らは距離を認識するとき、視覚・聴覚の他に、 主人の波動のようなものをキャッチ しているんじゃないだろうか?それが受信可能な範囲にいようとするとか? あるいは、私を守るため、自分が危険に対して常にリーチできる体制を確保しようとする 秋田犬ならではの「ボディーガード魂」 か? 怪しい音をキャッチすると警戒態勢に。 いずれ、ちょっと度を越えてほとんど Obsession (強迫観念)状態になっちゃって、可哀想に思うことすらある。 だって、せっかくロウニンが寝ていても、私がほん

不気味さを伴うゆるやかな水害

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今日は北の職場へ来ているが、 7 月だというのに、朝は 13 ℃、日中も 17 ℃と、酷暑に苛まれている日本に申し訳ないくらいの涼しさ。いや、寒さ、か。ヒーターをつけたくらいだから。 雨も断続的に降るので、外での仕事が進まない。おかげで、というのもなんだが、例のごとく晴耕雨読的に仕事を組替えたために、しばらく書けずにいたブログを書くスキマ時間を確保。 雨と言えば、九州で大変な被害があり、ニュースを見ていて切なかったが、世界的に見ても、大雨や洪水のニュースが、ここ数年やけに増えているような気がする。 私がトロントに住んでの印象のひとつに、「なんて晴れの日が多いんだ!」というのがあるが、そのトロントも今年は異常に雨が多い。 それは冬の終わりからすでに始まっていたので、私も「 スローな春 」と題して、いつもと違う天候について書いたのだが、その後も雨や嵐が頻繁にあり、水辺では何度も洪水警報が出た。 例えば、トロント市の南側はオンタリオ湖だが、そこに浮かぶトロント・アイランドというレジャーで賑わう島は、春先から水浸し状態。 ようやく最近になって洪水注意報が解除されたようだが、そのダメージは深く、後始末に追われる住宅はもちろん、この夏オープンできない商業施設がかなりあるとか。ここは夏が短いだけに、夏の観光産業に影響が出るのは非常に痛いだろう。 参考(英語): Toronto Star: Some areas of the Toronto Islands will be closed all summer, officials say 私も先月から、北のコテージで野菜栽培を始めたものの、晴れの日が少なく、度重なる雨嵐で土の水分がいつまで経っても飛ばず。そのせいか、植物たちが痩せたままで成長がよくない。 コテージの周りや運河の端も春先から水が引かない。こんなことはかつてなかったと聞く。 実際、去年と今年の4~ 6 月のトロントの雨量を比較してみると、、、 【 2016 年】 4 月:   59.8 mm 、 5 月:   34.2 mm 、6月: 26.4 mm 、 3 ヶ月計: 120.4 mm   【 2017 年】 4 月: 110.8 mm 、 5 月:

カナダ・デイといつものカフェ、そして後半戦へ

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イギリスの一部であったカナダのいくつかの州や植民地が連邦となって自治を始めた 1867 年から数えて、カナダは今日 7 月 1 日、 150 回目の建国記念日( カナダ・デイ )を迎えた。 1867 年は、日本で言えば大政奉還があった年。その前には長~い歴史があるから、カナダは「国」になってからは、まだまだ若いなあ、とつくづく実感。 それにしても、自分がカナダにいる数年の間に、キリのいい 150 周年 に立ち会えるのは何となく嬉しい。 50 年区切りで言えば、前回私は生まれていないし、次回は死んでいるだろうし。(笑)   最初で最後の50年の区切り!? 滅多にない「 50 年」区切りの年だから、今年はいつになく早い時期から 150 年を記念したいろんなイベントやサービスが盛り上がっていたように思う。     ル・クレーゼの Canada150記念版。赤x赤が可愛い! 150周年にちなみ、スーパーではいろんな食品が、$1.50に。 そして今日はもちろん各地で大々的なイベントや花火が。 私は、人混みや列に並んで何かを待つのがあまり好きではないから、こういう時はあえて出かけないことが多い。もっとも今日は仕事があったからどちらにせよ無理だったのだが。 代わりに、休憩時に近所のイタリアンカフェに行った。思えばミーティングが続いたり北の職場を行ったり来たりだったのでしばらくぶり。 だからよく知った場所のよく知った味は一瞬新鮮に思えたけど、馴染みのカプチーノを三口ほど飲んだら「いつもの場所」的な感覚が蘇り、安堵感がやってきた。 「ああ、ほっとする。下手なイベントに行くより全然こっちの方がいい。」と、心底思った。   こちらは祝日になると、スーパーやホームセンターなどの日常的な店や銀行などは、一切閉まってしまう。こんな用事を足せない、行き場のない日こそ「いつものカフェ」が開いていると非常にありがたい。 「もし自分がカフェやバーをやるんだったら、人が閉めている時は開けて、何でもない平日の 1 日に閉めるよな。」 なんて真剣に思ったりもした。それだけ今日は祝日に開いていたカフェがありがたかったのだ。 普段コテコテなイタリアンカフェも