"VV"で宝探し

大きな鏡の中に入って遊んでいるロウニンと私。大きな鏡は置くだけで部屋が広く見えるし、壁に額があると空間が引き締まる。


この大きな鏡、ありがちなメイド・イン・チャイナではなく、約半世紀前にカナダ産メープルで枠が作られた結構しっかりしたモノで、まだバッチリきれい。私はこれをリサイクルショップで25ドル(今日のレートで約2千円)というお得な値段でゲットした。

これを売っていたのは、カナダのあちこちにある『バリュー・ヴィレッジ(Value Village)』というチェーン系のスリフト(リサイクル/ユーズド)ショップ。


カナダの他、アメリカ、オーストラリアにもあり、その全店舗数は300以上。アメリカにいた時は、『サルベーション・アーミー』『グッド・ウィル』をよく見かけていたけど、バリュー・ヴィレッジは、それらよりずっと綺麗でオーガナイズされている。服や靴はサイズ別にすべてきれいに並んでいるし、店舗は広々。


近所にひとつあるので、私は仕事の合間の気分転換にここに寄るのが大好き。ボスの奥さんも好きで、お店のことを"VV"(ヴィー・ヴィー)と呼んで、今日はどんな面白いもの・お得なものをゲットしたか、という話で盛り上がる。

ユーズド、というと抵抗がある人もいるかもしれないが、生活の中の消耗品的なものや「用さえ済めばいい」的なものには十分。それに、使い込んでいる方がいい場合だってある。例えば鉄製のフライパンとか。

服においては、私はいま常に犬と一緒にいるから汚れるし、じゃれてて穴は開くし、最近は庭仕事もするから、あえて「どうなってもいい服」が必要な状態。だからVVで何枚も安く手に入れちゃう。ちなみに服は、トップスにしてもボトムスにしても1$2.99$12.99 (2001,000円)くらいが主の価格帯。


小さな子供を持つ人にも重宝するだろう。親子共に服は毎日汚れちゃうし、子供はすぐに大きくなってサイズが合わなくなるから。小さくなった服を寄付して大きいサイズを手に入れれば、経済的だしクローゼットも常にすっきり。子供のおもちゃ然り。

カナダに来た頃助かったのは、防寒具。これだけ寒いカナダ用のオーバーとかブーツとか一度に一式揃えるのは結構費用がかかるし、雪かきだの冬の運転をすると、防寒具の汚れや痛みも早い。だからそれらをVVでゲット。1点$10~25 (1,000~2,000円)くらい。


しかし、お店には実用重視の「どうでもいい」ものばかりがあるわけでない。新品のまま寄付されて店頭に並ぶものや、いいブランドのものがいい状態で出ていることも多い。

ジーンズ、ワンピース、ヨガウェア等々、私、相当お得に入手してる。それに、私は背が高く手足が長いので、日本ではなかなか合うサイズがないが、こっちでは標準内なのでよりどりみどり、選び放題。それも嬉しい点。


お皿やカップ、バッグも、時々うんと個性的なものや自分の趣味に合うものに出会うことがある。蚤の市やフリマもそうだけど、この偶然の出会いもVVでの醍醐味!この『宝探し』の行為自体が楽しいんだよね~。


そのコミュニティーの住民が不用品を持ち込むから、各店の品揃えによって、「ああ、この辺はインド人が多いな」とか、「ちょっとリッチなエリアだな」なんてのもうかがえる。

そして、お店に行くのが最高に嬉しい日は、50OFFデー」!元々安いのにさらに半額だから、例えば$8.99のジーンズが$4.50$4.99Tシャツが$2.50になっちゃうのだ。

しかし、本当に大事なことは、安さでなく、何といっても物を無駄にしないという精神。

Someone's Trash is Someone's Treasure (誰かのごみは誰かの宝)


ということわざがあるように、自分が要らないと思っても、それを探している人がどこかにいるのだ。

また、自分の中でも、何度か着たり使ったりしてみてしっくりこないものや、飽きちゃったものを交換して、「新しい中古」によって気分がリフレッシュできる。


行くたびに不用品を持ち込んで寄付し、何か面白いものや必要なものを得てくると、お店自体が、片付けたり取り出したりする自分のクローゼットのような気がしてくる。

楽しくて節約できるVV、これからも利用させてもらうぞと。

不用品を寄付をするたび割引スタンプがもらえる。これでリピートが止まらない!(笑)


* * *

最後にこれまでゲットしたいくつかの品々の写真を。

カナダ発祥の人気ブーツメーカーSORELの、スエードのあったかいショートブーツ(20ドル) ほぼ新品。ミニクッションもほぼ新品で各1ドル


私はなぜかバスケットが大好き。藤のものはもちろん、この前見つけた赤いメタルで出来たバスケットは重さがあって安定してるから、庭仕事の道具入れにいいぞ。写真中のバスケット、いずれも$3~5。


これは仕事で使う分厚いバインダー。書棚や倉庫に保存しておくだけのものだから、中古で十分。北米大手の文房具屋〇テープルズなんかで新品買えば10ドルくらいするもんね。それが99セント(50%オフの日なら50セント!)あたりで売ってるから、これはかなりの経費節減。



日本酒のとっくりが、「花瓶」のコーナーに置かれていたりするけど、ま、ご愛嬌で(笑)


些細な小物類も、小袋にいろいろ適当に詰められて売られている。栓抜きとか、フードプロセッサーのゴムパッキンとか、何かのアダプターとか、「これ欲しかった!」っていうのが意外にもこんなところで見つかる。


だから小袋に余計なものが他に入っていたとしても、一袋たかが$1.99$2.99とかだから、何かのパーツのためにわざわざ注文したり探しに出かけることを考えたら、袋ごと買ってもまだ嬉しい。その中の不用品はまた寄付に回せばいいのだ。

逆に、自分の部屋やキッチンの隅に忘れられているどうでもいい小物類も、捨てずに寄付すればいい。いつか日の目を見る日が来る。

ブランケット、バスタオル、シーツ 本、CD/DVD、家具、電化製品、アクセサリー、絵画、ペット用品、とにかくいろんなものがある。今は、モノを新しく買う前にまず「リサイクル・リユーズ」=VVと考えるようにしている。

山のような品々の中にキラリと光る宝がある!

古いにおい?をクンクン嗅ぐロウニン。


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