1/2コテージ暮らし


トロントから車で2時間ほど北に行ったところに、シムコー湖(Lake Simcoe)という湖がある。夏はボートや水上スキー、冬はスノーモービルやアイス・フィッシングで賑わう、レジャー&別荘エリアだ。

私は基本、住居も職場もトロント郊外にあるが、今の会社が2年前にシムコー湖近くのあるビジネスを買ったため、ちょくちょくその北の職場にも出向くことになった。

元々会社のオーナーがそのエリアに別荘(コテージ)を持っていたので、会社としてはいわば第二の拠点になったわけだ。

というわけで、北の仕事をするときは、そのコテージに滞在している。コテージと行っても広いリビングにキッチン、庭はもちろん、4ベッドルームで各部屋にバス・トイレがついているので、都会の日本の家なんかよりも大きいだろう。

会社の人と一緒の時もあれば、一人で滞在することもある。最近はもっぱら、オーナー家族の犬を連れて私だけが約1週間ごとに行ったり来たり、というパターンになりつつある。


滞在するコテージエリアは、ちょっとユニークな場所。シムコー湖から引いた人工の運河が張り巡らせてあり、ほぼすべての家が庭から運河を経由してボートで湖に出られるようになっている。

湖は直接見えないけれど、家の中からは常に運河の水が見える。何かしらの水が見える、というのはいいものである。

週末は街から人がやってきて、あちこちから賑やかな声や音楽が聞こえ、BBQの香りも漂う。

でも平日はひっそり。通年で居住している人たちだけが残り、鳥の声と水の輝きで溢れる平和な場所となる。

私はといえば仕事で来ているので、基本的に車で10分ほどの仕事場に行ったりコテージ内でデスクワークしたりと、リゾート地らしからぬことをしているが、それでも四季の美しい、自然いっぱいの中で過ごすのは気持ちがいい。

実は諸事情により、普段トロント郊外の方は、オーナー夫妻宅に居候をしている。広いお屋敷なので、個室と専用バス・トイレは使っているものの、やはりお互い気を遣う部分もあるので、正直北のコテージへ来ることで息抜きにもなるのだ。

そういうわけで、北のコテージに来ると、仕事の合間にいろいろと自分のペースで好きなことをする。

通勤途上の道端でお花摘んだり、庭のデッキで水面や行き交うボートを眺めながらコーヒー休憩したり、朝日や月夜の下でヨガやったり、料理の実験したり。

最近はそこでガーデニングも始め、友達にも来てもらったりと、じわじわと自分に都合のいい空間にしちゃってる!

リゾートとして開発されたそのコテージタウンから一歩出れば、ただ、だだっ広い土地に農業・畜産が行われている田舎町。

しかし、私は周りが山と田んぼの田舎に生まれ育ったので、そんな環境はどこか懐かしい。いずれにせよ、美しい風景を見られるのはありがたい。


自然いっぱいだからか、一人になれる空間だからか、ここでは、さまざまな内面的気づきに巡り合う。

そのへんも、これから少しずつ書いて行こう。

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